わたしが、なぜ、「天皇」という存在をみとめないのか？　理由はまったく単純です。この世界に、わたしたちすべての人間と平等でない存在など、みとめることができないからです。いまさら言うまでもなく、人間はうまれながらに平等であるはずであり、平等であるべきです。（第4章「どうしてもわからないことがあります」より）

「天皇のはなしをしましょう」目次

第1章　「あたりまえ」だとおもっていることは、ほんとうに、あたりまえなのかしら？

第2章　あなたは天皇を尊敬していますか？

第3章　あなたは徳仁さんが好きですか？

第4章　どうしてもわからないことがあります

第5章　象徴天皇制ってアメリカ製なの？

第6章　これは、わたしたちのいまの生きかたへの罰ではないのか？

第7章　あなたは「国」を愛せますか？

第8章　なぜ、死を意義づけようとするのでしょう？

第9章　明仁天皇は、サイパン島で、なにをしたのでしょう？

第10章 明仁さんのパフォーマンスは、なにを意味していたのでしょう？

第11章 わたしたちに資格がないからこそ

番外編　著者インタビュー

彦坂諦（ひこさか　たい）1933年生まれ。1978年より1995年まで、約17年の歳月をかけて、シリーズ「ある無能兵士の軌跡」全九巻（拓殖書房新社）を完成させ、人々の日常に潜む戦争の根を、人々が内在化している能力信仰や集団同調・異分子排撃などの問題として追究した。他にも『文学をとおして戦争と人間を考える』（れんが書房新社）、『九条の根っこ』（同）、『餓死の研究』（立風書房）、『男性神話』（径書房）など、著書多数。

試し読み・「はじめに」